ホラー短編集「くさり」の三話。

退勤時間はとっくに過ぎていたため、都心から郊外への電車の中は比較的空いていた。

私の乗った車輛のシートには、十数人が腰をおろしているだけだった。

この最後尾の車輛は、いつも、いちばんすいているのだ。

窓外は暗い。

準急停車駅で、ふたりの印度人が乗ってきた。

頭にはターバンを巻き、上半身は裸だった。そして白いズボンをはいていた。はだしだった。