主人公は生稲昇太、交通課の刑事である。

その日は先輩刑事の見目の警部補試験の合格発表だった。

警部補試験は、数々ある試験の中でも最も競争率が高い。

県下でも6百人以上の受験者があり

予備試験、一次試験、最後に刑事、設備、交通など

部署別に分かれた面接試験があり

それらをすべて突破して最終的に合格できるのは

全体の一割にも満たない五十人ほどでしかなかった。


その発表の日に、突発的な出来事がおこる。